コレステロール

コレステロール

「人間は血管とともに老いる」とよくいいます。

 

血管をいつもしなやかに保ち、血液を体のすみずみまで運ぶ役割を維持することは、成人病を防ぐうえでも、老化を防ぐうえでも極めて大切です。

 

この欠陥を障害する最大級の危険因子が、血液中のコレステロール濃度が異常に高まる状態(高コレステロール血症)なのです。

 

厚生労働省の調査によると、日本人の血液中の総コレステロールの平均値は毎年上昇し続け、特に30歳以下の若年層では、同年代のアメリカ人よりも高くなってきています。

 

今後10年ないし20年後には、この世代から動脈硬化に基づく成人病の発症が多くなることが危惧されています。

 

その大きな要因には、動物性脂肪摂取量の増加や食物繊維摂取量の減少など食生活の北米化、および運動不足などが考えられます。

 

コレステロール値が高いだけでは、まったくといっていいほど自覚症状というものはありません。

 

そのため、コレステロール値が高いと指摘されても、なかなか真剣にコレステロール値を下げようという気にはならない人も多いようです。

 

しかし、放っておくと、動脈硬化が知らず知らずのうちに進行し、命に関わる心臓病や脳血管障害などが発症してきます。

 

そうなる前に、コレステロールに関して正しい知識を身に付け、食生活を中心にライフスタイルを改善し、コレステロール値を自分でよい方向へコントロールすることがたいへん重要です。

 

昔から「食は命」といわれるように、コレステロール値は、どのような食生活をするかで大きく変わります。

 

食事を改善しただけで、コレステロール値がかなり低下します。

 

コレステロール値を下げる食事法は決して難しいものではなく、誰にでもすすめられる栄養のバランスのとれた健康的な食事なのです。

 

これまで、コレステロールを下げるための食事法は多く紹介されてきましたが、しかし、その多くは、食品中のコレステロール含有量にとらわれた制限食であったり、油脂を控えるなどの無味乾燥な食事の内容なのです。

 

コレステロールに関しての正しい知識を得て、従来のような食事を制限するというものではなく、不足している栄養を補うことに配慮し、納得がいく、満足ができる食事法を目指しましょう。

 

国民健康・栄養調査の結果によると、成人男性の4人に1人、成人女性の3人に1人が高コレステロール血症と診断されるということです。
その年代の人口と合わせると、日本人成人の高コレステロール血症患者は男性約1300万人、女性1800万人、合計3100万人にものぼると考えられます。
また、高コレステロール血症とはいえないが、少し高めという人もほぼ同数と推定されており、まさに国民病といえるでしょう。

 

高コレステロール血症(正確には高LDLコレステロール血症)は動脈硬化の最も強力な危険因子であり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった病気を引き起こします。
高LDLコレステロール血症自体は痛くもかゆくもない病気で、つい放置しがちですが、命に関わる病気を進行させてしまうのです。

 

高LDLコレステロール血症を予防するということは、このような命に関わる病気や、たとえ死亡しなくても著しく生活の質(QOL)を低める病気が起こりやすい50歳以後の健康と活動力を維持するうえでたいへん重要です。
LDLコレステロール血症は、不適切な食事や運動不足などから生じます。

 

 

 

コレステロール値を下げる薬

種類 一般名(薬品名) 主な商品名

HMG−CoA
還元酵素阻害剤

●プラバスタチン
●シンバスタチン
●フルバスタチン
●アトルバスタチン
●ピタバスタチン

●メバロチン
●リポバス
●ローコール
●リピトール
●リバロ

陰イオン交換樹脂剤

●コレスチラミン
●コレスチミド

●クエストラン
●コレバイン

プロブコール系薬剤 ●プロブコール

●ロレルコ
●シンレスタール

植物ステロール ●ソイステロール

●モリステロール
●デコレール

メリナミド ●メリナミド ●アルテス
γ−オリザノール ●γ−オリザノール ●ハイゼット

 

〜参照サイト〜
内臓脂肪を落とす方法

コレステロールは生命維持になくてはならない脂質

コレステロールは体の中に存在する脂質の1つで、血液中を流れ、体のすみずみまで運ばれて、様々な機能を果たしています。

 

たとえば、人間の体は約60兆個もの細胞からできていますが、コレステロールは、タンパク質とともに、その細胞膜(細胞の最も外側を包んでいる膜)をつくる原料になります。

 

また、心身の活力を高める副腎皮質ホルモンや男性ホルモン、女性ホルモンなどの性ホルモンの原料になったり、消化吸収を助け、脂肪を代謝する働きのある胆汁酸の原料にもなります。

 

つまり、コレステロールがなければ、私たちの体の維持や生命活動の維持・継続が、一切成り立たなくなるということです。
「コレステロール」と聞くと、何やら健康に害を及ぼすだけの物質であるかのような印象を受けるかもしれませんが、全く逆で、なくてはならない成分なのです。